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ZOZOはどこへ向かうのか?News Picksより

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IT大手のヤフーが、国内最大級のファッション通販サイトを運営する「ZOZO」買収を発表。創業者の前澤友作氏は、12日付けで社長を辞任し、ZOZOの経営から身を引きました。両社は今後、IT技術を活用し、ネット通販やキャッシュレス決済、ポイント還元など、幅広い分野で顧客を取り込む方針ですが、果たしてこの買収はアパレル業界にどんな影響を与えるのでしょうか? ZOZOの未来はどうなっていくのか、リンクトイン日本代表の村上臣氏、立教大学ビジネススクール教授の田中道昭氏、ヤフーでPayPayを立ち上げた、ディーカレットCTOの白石陽介氏、EC、流通専門家の小島健輔氏、箕輪厚介氏などを交え、徹底討論します。
 
 

インフルエンサー オワコンか⁈終わりの始まり

なぜ私たちは、インフルエンサーを信用できないのか?

セレブを用いた虚偽マーケティングで史上最大の詐欺音楽フェスとなった〈Fyre Festival〉の惨事を受け、各国でインフルエンサーに向けたガイドラインが制定されつつある。それでもなお、インフルエンサーへの懐疑的な視線は強まるばかり……。インフルエンサーを取り巻く状況と、ひとびとの心理を考える。

By Jake Hall
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15 May 2019, 8:08am

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インフルエンサーはデジタル時代の〈村八分〉にあっているといっても過言ではない。旅行の愉しさを吸い尽くし、環境を破壊し、人生をめちゃくちゃにしている、などとインフルエンサーを糾弾する記事が、この1年、ネットに溢れかえっている。

2019年1月には、Netflixで配信されたドキュメンタリー『FYRE: 夢に終わった史上最高のパーティー』で、悪名高い音楽フェス〈Fyre Festival(ファイア・フェスティバル)〉の参加者数千人が騙される結果となった主因として、インフルエンサーのスーパーモデルたちが挙げられ、インフルエンサーへの風当たりはさらに強まった。もちろん、危険なほど素質のないリーダー、ボロボロのチーズサンドイッチ、ずぶ濡れで尿が染み込んだマットレスなど、Fyreが悲惨な結果に終わった理由は他にもある。しかし、影響力のあるインフルエンサーたちが一斉に投稿したオレンジ色の正方形ロゴが多くのひとの心を掴み、フェスの参加者たちを無人島へといざなったのは確かだ。そのロゴは広告だったが、広告だとは示されていなかった。それを受け、各国でインフルエンサー関連のルールが明文化され、英国競争・市場庁も今年の1月にガイドラインを発表した。

簡単にいえば、これらは私たちが騙されないためのルールだ。インフルエンサーが(ギャラをもらったから仕方なく)勧めるニセモノの洗顔料を買わないためのルール。こういったルールは、あらゆるメディアに存在している。英国のテレビやMVでは、プロダクト・プレイスメントのさいには小さな〈P〉印が示されているし、雑誌でも、広告記事の場合ははっきりとその旨が明記されている。SNSにも同じようなルールが適用されるべきだろう。

しかし世の中には、そう考えない人たちもいるらしい。英国でこの新しいガイドラインが発表されると、SNSは荒れに荒れた。〈新しいボディコン・ドレスのためならよろこんでフォロワーに嘘をつくナルシシストな金の亡者〉というインフルエンサーのイメージを植えつけるルールだ、と訴えるひともいた。多くのメディアが、このルールをFyreの未曾有の大惨事と直接的に関連づける見解を示した。ブランドの3分の1が、スポンサードコンテンツであることを明記していないという調査結果も出ている。

これらの事実が意味することのひとつに、インフルエンサーのセレブ化が挙げられる。かつて(あるいは今もかもしれないが)、数千ドルのギャラで、アイコニックなルックをまとってクラブに足を運び、無料のモエ・エ・シャンドンを何本も空けたパリス・ヒルトンと、現代のインスタグラマーたちは同じなのだ。彼らも大金を積まれては、ネットの世界で自らの生活を見せびらかしながらどこぞの企業の宣伝をしている。NandoのブラックカードからFashion Novaで固めたワードローブまで、大物インフルエンサーとして得られる特典は実に魅力的だ。問題は、フォロワーにコンテンツの真の所有主が見えないこと。そのため私たちは、インフルエンサーが本気でこの商品をおすすめしていると思ってしまう(と、広告代理店は考えている)。テレビドラマの出演者が全身PrettyLittleThingでばっちりキメていたら、それは本人のチョイスなのか、それとも多額のギャラをもらって着ているのか、私たちが判断するすべはない。そういう場合は〈#ad(広告)〉〈#gifted(頂き物)〉といったハッシュタグが付けられるのが当たり前だと思われてきたが、Fyreの惨事で、そうではないこともあると明らかになった。だからこそ、新しいルールが定められ、厳しい取り締まりがなされるべきなのだ。

ここで必要なのは、より深い理解だろう。私たちミレニアル世代には、フリーランスとしてクリエイティブな生きかたを目指したりSNSで収入を得ようとしているひとも多いが、自分がしていることをよくわかっていないこともある。Instagramで稼ぐ方法について絶対的な指針がない現状において、今回のようなルールは必要だ、と、今年2月に『Hashtag Authentic』を上梓したサラ・タスカーは主張する。「多くのインフルエンサーは正式な資格をもたない若者です。そして世の中には、雑音ばかりが多く、適切なガイダンスはほとんどありません。今回のルールは、インフルエンサーのコンテンツに対する鬱憤のレベルを反映しているのでは」

私たちはみんな、興隆するSNSとその社会における意義に振り回されている。自撮りした自分の顔を美しいと思えない醜形恐怖症に苦しむミレニアル世代について、あるいはSNSが自尊心の喪失やメンタルヘルスの不調の主な原因となっていることについてなど、SNSの悪影響については様々な報道がなされている。実際の生活はぐちゃぐちゃなのに、小綺麗に見えるように撮った写真をネットに公開しているひとは、数え切れないほどいるはずだ。

インフルエンサーに非難が浴びせられるのは、彼らがこのSNSの弊害に拍車をかけているからだ。ブロガーのスカーレット・ロンドンは、リステリンのPR投稿で〈最高の朝食〉としてパンケーキを写り込ませたが、実はそれはトルティーヤを積み上げたニセのパンケーキで、大いに嘲笑された。また彼女は、Mediumに投稿されたインフルエンサー糾弾記事(現在は削除されている)で、不正をしているインフルエンサーのひとりに挙げられた。本人はTwitterで潔白を主張したが、この匿名記事は明らかに、SNSが本質的に欺瞞に満ちていると示す意図があったと思われる。

もちろんインフルエンサー全員が、隅々まで計算されつくした輝かしい生活を見せびらかしているわけではない。

 

実に人間らしい生活を公開し、それゆえの美しさを放つインフルエンサーもいる。

 

たとえばボディポジティブを掲げるアカウントが何千人ものフォロワーを獲得しているが、それは、フォロワーたちの身体がメインストリームのメディアにおいて排除・揶揄されており、彼らは自らを代表してくれる存在を必要としているからだ。

このメインストリームにおける差別は、インフルエンサー業界において、いまだにはびこっている。ライター/ブロガーのステファニー・イェボアは去年、都合の良いかたちでしか黒人インフルエンサーを起用しない企業にTwitterで痛烈な批判をかました。

 

新ルールはそういったアカウントも一緒くたにして扱うため、フォロワーとの信頼をしっかり築いているインフルエンサーも処罰の対象となるおそれがある。

 

セレブが危険なデトックスティーを押し売りするのは、それが彼らの収入になるからだと私たちはわかっているが、セレブ未満のインフルエンサーには自ずと人間らしさを期待してしまう。

その結果インフルエンサーは、新ルールにより大きな影響を受けることになる。

インフルエンサーは、フォロワー以外のひとびとから不信感をもたれています」と説明するのは、SNSマガジン〈Blogosphere〉のコミッショニング・エディター、アルベルティーヌ・サラ。

「従来のキャリアを歩まずに、数十万ドル規模の収入を稼げる理由や仕組みがわからない外部のひとたちから、インフルエンサー業界は厳しい目で見られているんです」。

つまり、社会において、インフルエンサーは実際には何も〈していない〉と思われている。

だから〈本当の〉インフルエンサーとは何か、を説明する記事が大量に生まれる。

しかし実際は、多くのインフルエンサーたちが、多大なる努力を払っている。

ますますデジタル化が進む現代社会。

インフルエンサーはひとり残らず、ギャラが発生するパートナーシップを隠している。

虚構の〈完璧〉を発信している、と決めつけるのはフェアではない。

フォロワーに不誠実であることでシステムを濫用しているスターたちのせいで、小規模インフルエンサーたちが厳しく取り締まられるのは不当だ!

今のところ、利点といえば、私たちが〈#ad〉というハッシュタグに敏感になったことくらいだろう。小規模インフルエンサーは、自らがサポート、宣伝するブランドには細心の注意を払い、自分たちが〈本物である〉ということを絶えず証明する必要がある。

 

もちろんスターたちも同じだ。ラッパー/シンガー/フルート奏者のLizzo(リゾ)は、クロエ・カーダシアンのブランド、Good Americanのキャンペーンモデルを務めてバッシングを浴びた。なぜ彼女は他のセレブに比べて、より厳しく激しい批判を受けたのか。それは、すでに〈信用できない〉とレッテルが貼られたスターはみんな見て見ぬ振りをするので、彼らには責任が生じないから。シンプルだ。

インフルエンサーであるからといって、もともと信用ならない人間だというわけではない。インフルエンサーであるということは、不安定さを増す世界に漂うための確実な収入源を得ているということだ。現状に対応するべくルールはこれからも追加されていくだろうが、それと同時に、すべてのインフルエンサーが、フォロワーのメンタルヘルスを破壊しようと血眼になっている自己中の嘘つきではない、ということも意識していたい。

 

i-d vice.comより

 

もう企業からの都合いいお金だけで…

騙すことは出来ない❗️

本当に正直な、来た❗️いい時代❗️やっと❗️

令和元年 ファストファッションの闇「ユニクロ離れ」した若者は、いま何を着ているのか?

f:id:antwarpboss:20190817111936p:image2019/7/14
リーズナブルでおしゃれな服が着たい──。どれだけテクノロジーが進化しようとも、流行に敏感な若者のニーズはいつだって変わらない。
そしてZARAH&MユニクロやGUなどのブランドは、そうしたニーズに応え続けて成長してきた。
最新の流行を低価格に抑えて世界中で販売するアパレルブランドは「ファストファッション」と呼ばれ、若者たちをとりこにしてきた。
しかし今、日本でファストファッションの牙城が、少しずつ崩されようとしている。おしゃれな若者たちは、スマートフォン1つで韓国や中国のメーカーの洋服を購入しているのだ。
なぜわざわざ韓国や中国の服を買うのか。NewsPicksは、アパレル界の新たな潮流を追った。

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(photo:kurmyshov/Gettyimages)
ファストファッションの「弱点」
今から11年前の2008年。H&Mが日本に上陸したことが、アパレル界で大きな話題になった。
日本1号となる銀座の店舗にはたくさんの若者が押し寄せ、長蛇の列を作った。その光景を目にした日本のアパレルメーカーたちは、ファストファッション時代の到来におびえていた。
このビジネスを支える仕組みは、SPAと呼ばれるサプライチェーン一気通貫モデル。商品の企画から製造、販売までをすべて自社で完結させることが特徴だ。
大量生産によるコストダウンのほか、複数の卸売業者を通す伝統的なビジネスモデルを踏襲しないことで、低価格を実現するのが強みとされる。
こうしたSPAモデルは、当初の予想通りにアパレル界を席巻し、現在、日本ではH&Mが85店舗、1998年に上陸したZARAは約100店舗を展開。827店舗を構えるユニクロを加えて3強の構図になっている(いずれも2018年度期末決算より)。

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(photo:NurPhoto/Gettyimages)
しかしこうしたファストファッションには、落とし穴があった。
大量生産された服は、低価格と引き換えに「人と被りやすい」という問題を内包しているのだ。しかも、巨大化すればするほどデメリットは顕在化しやすくなる。
さらに、インスタグラムなどで「自分を見せる」ことが当たり前になった今、人と同じ服を着ることを恥ずかしがる人が多くなった。
消費者にとってファストファッションでの買い物が、“リスク”になりつつあるのだ。
とはいえ、1着数万円は下らないラグジュアリーブランドの洋服は、簡単には手を出せない。とりわけ若者にはハードルが高い。
そんな悩ましい心理をうまく突いたのが、韓国や中国から届く「安くて人と被らない洋服たち」だった。
「3週間待っても」欲しい服
若者たちが韓国や中国の洋服を手に入れるのは、もちろん実店舗ではない。オンラインで便利に買い物ができるようになった今、流行のショップはスマホの中にある。
インスタグラム上で40万人のフォロワーを擁し、女子高生や大学生から人気のファッションサイトのアカウントがある。アパレルECを展開する「17kg(イチナナキログラム)」だ。
イチナナキログラムのアカウントには、おしゃれな服を着た女性モデルの写真がずらりと並び、1日に10商品程度が新しく追加される。洋服のデザインはシンプルというよりも特徴的で、あまり街中で見かけない奇抜なものも少なくない。
価格はフリルトップス1900円、デニムスカート3100円など、H&MZARAと比較しても、同じか少し安いくらいだ。
年商は非公開だが、設立から3年ですでに数十億円規模。前月比110~120%で推移しており、昨年同月比では5~10倍という驚異の成長を遂げている。

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イチナナキログラム公式Instagramの様子。(アカウント名@17kg_official
ただし欠点は、配送の遅さ。消費者のもとに商品が届くのは注文をしてから1~2週間後で、中には3週間以上かかることもあり、稀に届かずに勝手にキャンセルになってしまうものもある。
その理由は、在庫の少なさにある。イチナナがあらかじめ仕入れるのは1つの商品あたり、数着から最大で20着程度で、注文が入ってから仕入れるケースもあるほどだ。
韓国にはたくさんの種類の服があるため、どの商品が売れるかわからず、大量に仕入れられない。その結果すぐに在庫が切れてしまい、入荷に時間がかかって商品を発送できないのだ。
「もちろん、時間がかかりすぎてご指摘いただくケースはありますが、ごく少数です。ほとんどのお客様は、安くて人と被らない服なら、待ってでも欲しいと思ってくださっています」(イチナナキログラム 塚原健司社長)
イチナナキログラムと似たサービスはすでに十数種類もあるといわれており、中には、注文が入ってから商品を調達する企業もあるという。
「東大門市場」の秘密
「待ってでも韓国の洋服が欲しい」という消費者がいることは、日本に欲しい服がないことの裏返しでもある。
なぜ韓国のアパレルは、安くて沢山の種類の洋服を作ることができるのか。その秘密は、ソウルにある「東大門市場」の独特な流通システムにある。
東大門市場は、アパレルの巨大マーケット。昼間は観光客で賑わい、22時以降になるとイチナナなどの小売業者が店主と交渉し、仕入れを始める仕組みだ。
売られている服は、女性モノが9割。1〜10坪ほどしかない小さな店が500店舗以上入居する卸ビルが、30棟以上乱立している。東京ドーム13個分の土地に、およそ25000もの店舗がひしめいているのだ。

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(photo:Starcevic/Gettyimages)
出店している店の多くは、近隣の工場を所有するオーナーたち。完成品を卸業者に販売するのではなく、自ら生産した洋服を小売に直接、販売している。
日本やアメリカなどの韓国ファッションECを手がけるリアルコマースの崔ハンウ社長は、東大門市場の背景をこう説明する。
「1980年代にラグジュアリーブランドが韓国から中国に生産拠点を移しました。その結果、生産ラインを持て余した韓国の工場オーナーが、培ったノウハウを元に、デザイナーを雇って自社製品をつくり始めたのがきっかけです」
実際に、東大門市場から2キロの圏内には2000以上の小さな工場が立ち並んでいる。
それぞれが必死に生き残る手段を模索し、業者の間では、生地や材料、ノウハウの共有といった助け合いもあれば、価格やデザイン面での競争も日夜繰り広げられてきた。
その結果、東大門市場という限られたマーケットで、アパレル文化がガラパゴス的に成長したのだ。そしてこの場所では、3つの特徴が定着していった。

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「1日1000点」を作り出す
1つ目が、少量多品種生産だ。
東大門にある工場は、基本的には同じパターンの服を大量には作らない。市場内には2万以上の競合店があるため、たくさん在庫を抱えてもすぐにマネされて、売れなくなってしまう可能性があるからだ。
確実に売れる数を少しずつ作って、なるべくリスクを取らない。そのため、東大門では最低50枚1ロットから洋服をオーダーできる。中国の相場が300~400枚ということからも、いかに東大門が小ロットかわかるだろう。
2つ目が、圧倒的なスピードだ。東大門市場では、企画から1週間で完成品が店頭に並ぶといわれるほど、洋服の生産スピードが速い。
これは周辺に工場が集積しているため、洋服作りに必要なボタンやタグ、ファスナーなどがすぐに集められることが理由だ。場内をバイクで一周すればすべての部品が調達できてしまうほどで、洋服を作るための機能が2キロ圏内にすべて揃っている。
ちなみに、工場から東大門市場も近いため物流にも時間がほとんどかからない。

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(photo:alexandrumagurean/Gettyimages)
そして最後の3つ目が、リーズナブルな価格。
物流コストを低く抑えられる上、デザインにもあまりお金をかけないのだ。細部にこだわるのではなく、少しずつパターンを変えながらたくさんの商品をひとまず完成させる。
それを東大門市場で販売し、売れたものだけを再生産するという「マーケットイン」の発想なのだ。
ちなみに、売れなかった洋服は再生産されることがない。そのため、ECサイトが商品を調達できず、注文した商品が勝手にキャンセルされることが稀に起こってしまう。
こうした独自の生態系によって、多い日で1日に1000点という新商品が東大門市場で生まれている。そしてそれをイチナナなどの小売企業が買い付け、日本の消費者のもとに届けられているのだ。
アパレル「新潮流」の兆し
ただし、東大門市場の独自性がこの先もずっと維持されるとは言い切れない。
スマホ半導体などのテクノロジー製品が、韓国から中国に移動しているように、ユニークな東大門市場の特徴もまた、中国に移り始めている。
「ここ数年で、少しずつ東大門と同じクオリティのアパレルマーケットが中国でもいくつか生まれ始めました。ECサイト仕入れ先も韓国からコストの低い中国に移り始めています」(イチナナキログラム 塚原健司社長)
代表的なのは、アリババグループの本拠地としても知られる浙江省杭州と、香港北西部にあたる広州だ。
杭州にあるマーケットは、アリババの主力ECサイトタオバオ」にちなんで「タオバオ村」と呼ばれ、かつての東大門のように、急増しているアパレルEC業者からのニーズに市場全体で応えている。
また広州は3つの商圏に分かれており、その全てを合わせると世界最大規模のアパレル卸売市場になるともいわれている。

購入された商品は、卸売店の前で積み上げられる。

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(photo:Zhang Peng/Gettyimages)
今や世界の安価な商品を、ECを通して簡単に手に入れることができるようになった。
そして、そうしたオンラインショップに若者が集まり、店舗に足を運ぶ頻度が少なくなるのは、当然のことなのだろう。
2018年9月、日本のファストファッションブームの象徴だったH&Mの銀座店が10年の歴史に幕を下ろした。
2017年10月にはフォーエバー21の旗艦店である原宿店も閉店。トップショップやギャップ傘下のオールドネイビーもここ数年の間に日本市場から撤退している。
均質的なファストファッションから、世界中の洋服をECで手にいれる時代へ。アパレル界は少しずつだが確実に変わり始めている。
その変化の兆しを逃さないためにも、日本で動きだした小さな潮流から目が離せない。

Newspicks より
(執筆:高橋智香、編集:泉秀一、デザイン:國弘朋佳)