FASHIONを通して、毎日をハッピーに。 世界の人々にそんな毎日を届けたい。 そんな仲間の集まる会社の社長記録です。

令和元年 ファストファッションの闇「ユニクロ離れ」した若者は、いま何を着ているのか?

f:id:antwarpboss:20190817111936p:image2019/7/14
リーズナブルでおしゃれな服が着たい──。どれだけテクノロジーが進化しようとも、流行に敏感な若者のニーズはいつだって変わらない。
そしてZARAH&MユニクロやGUなどのブランドは、そうしたニーズに応え続けて成長してきた。
最新の流行を低価格に抑えて世界中で販売するアパレルブランドは「ファストファッション」と呼ばれ、若者たちをとりこにしてきた。
しかし今、日本でファストファッションの牙城が、少しずつ崩されようとしている。おしゃれな若者たちは、スマートフォン1つで韓国や中国のメーカーの洋服を購入しているのだ。
なぜわざわざ韓国や中国の服を買うのか。NewsPicksは、アパレル界の新たな潮流を追った。

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(photo:kurmyshov/Gettyimages)
ファストファッションの「弱点」
今から11年前の2008年。H&Mが日本に上陸したことが、アパレル界で大きな話題になった。
日本1号となる銀座の店舗にはたくさんの若者が押し寄せ、長蛇の列を作った。その光景を目にした日本のアパレルメーカーたちは、ファストファッション時代の到来におびえていた。
このビジネスを支える仕組みは、SPAと呼ばれるサプライチェーン一気通貫モデル。商品の企画から製造、販売までをすべて自社で完結させることが特徴だ。
大量生産によるコストダウンのほか、複数の卸売業者を通す伝統的なビジネスモデルを踏襲しないことで、低価格を実現するのが強みとされる。
こうしたSPAモデルは、当初の予想通りにアパレル界を席巻し、現在、日本ではH&Mが85店舗、1998年に上陸したZARAは約100店舗を展開。827店舗を構えるユニクロを加えて3強の構図になっている(いずれも2018年度期末決算より)。

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(photo:NurPhoto/Gettyimages)
しかしこうしたファストファッションには、落とし穴があった。
大量生産された服は、低価格と引き換えに「人と被りやすい」という問題を内包しているのだ。しかも、巨大化すればするほどデメリットは顕在化しやすくなる。
さらに、インスタグラムなどで「自分を見せる」ことが当たり前になった今、人と同じ服を着ることを恥ずかしがる人が多くなった。
消費者にとってファストファッションでの買い物が、“リスク”になりつつあるのだ。
とはいえ、1着数万円は下らないラグジュアリーブランドの洋服は、簡単には手を出せない。とりわけ若者にはハードルが高い。
そんな悩ましい心理をうまく突いたのが、韓国や中国から届く「安くて人と被らない洋服たち」だった。
「3週間待っても」欲しい服
若者たちが韓国や中国の洋服を手に入れるのは、もちろん実店舗ではない。オンラインで便利に買い物ができるようになった今、流行のショップはスマホの中にある。
インスタグラム上で40万人のフォロワーを擁し、女子高生や大学生から人気のファッションサイトのアカウントがある。アパレルECを展開する「17kg(イチナナキログラム)」だ。
イチナナキログラムのアカウントには、おしゃれな服を着た女性モデルの写真がずらりと並び、1日に10商品程度が新しく追加される。洋服のデザインはシンプルというよりも特徴的で、あまり街中で見かけない奇抜なものも少なくない。
価格はフリルトップス1900円、デニムスカート3100円など、H&MZARAと比較しても、同じか少し安いくらいだ。
年商は非公開だが、設立から3年ですでに数十億円規模。前月比110~120%で推移しており、昨年同月比では5~10倍という驚異の成長を遂げている。

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イチナナキログラム公式Instagramの様子。(アカウント名@17kg_official
ただし欠点は、配送の遅さ。消費者のもとに商品が届くのは注文をしてから1~2週間後で、中には3週間以上かかることもあり、稀に届かずに勝手にキャンセルになってしまうものもある。
その理由は、在庫の少なさにある。イチナナがあらかじめ仕入れるのは1つの商品あたり、数着から最大で20着程度で、注文が入ってから仕入れるケースもあるほどだ。
韓国にはたくさんの種類の服があるため、どの商品が売れるかわからず、大量に仕入れられない。その結果すぐに在庫が切れてしまい、入荷に時間がかかって商品を発送できないのだ。
「もちろん、時間がかかりすぎてご指摘いただくケースはありますが、ごく少数です。ほとんどのお客様は、安くて人と被らない服なら、待ってでも欲しいと思ってくださっています」(イチナナキログラム 塚原健司社長)
イチナナキログラムと似たサービスはすでに十数種類もあるといわれており、中には、注文が入ってから商品を調達する企業もあるという。
「東大門市場」の秘密
「待ってでも韓国の洋服が欲しい」という消費者がいることは、日本に欲しい服がないことの裏返しでもある。
なぜ韓国のアパレルは、安くて沢山の種類の洋服を作ることができるのか。その秘密は、ソウルにある「東大門市場」の独特な流通システムにある。
東大門市場は、アパレルの巨大マーケット。昼間は観光客で賑わい、22時以降になるとイチナナなどの小売業者が店主と交渉し、仕入れを始める仕組みだ。
売られている服は、女性モノが9割。1〜10坪ほどしかない小さな店が500店舗以上入居する卸ビルが、30棟以上乱立している。東京ドーム13個分の土地に、およそ25000もの店舗がひしめいているのだ。

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(photo:Starcevic/Gettyimages)
出店している店の多くは、近隣の工場を所有するオーナーたち。完成品を卸業者に販売するのではなく、自ら生産した洋服を小売に直接、販売している。
日本やアメリカなどの韓国ファッションECを手がけるリアルコマースの崔ハンウ社長は、東大門市場の背景をこう説明する。
「1980年代にラグジュアリーブランドが韓国から中国に生産拠点を移しました。その結果、生産ラインを持て余した韓国の工場オーナーが、培ったノウハウを元に、デザイナーを雇って自社製品をつくり始めたのがきっかけです」
実際に、東大門市場から2キロの圏内には2000以上の小さな工場が立ち並んでいる。
それぞれが必死に生き残る手段を模索し、業者の間では、生地や材料、ノウハウの共有といった助け合いもあれば、価格やデザイン面での競争も日夜繰り広げられてきた。
その結果、東大門市場という限られたマーケットで、アパレル文化がガラパゴス的に成長したのだ。そしてこの場所では、3つの特徴が定着していった。

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「1日1000点」を作り出す
1つ目が、少量多品種生産だ。
東大門にある工場は、基本的には同じパターンの服を大量には作らない。市場内には2万以上の競合店があるため、たくさん在庫を抱えてもすぐにマネされて、売れなくなってしまう可能性があるからだ。
確実に売れる数を少しずつ作って、なるべくリスクを取らない。そのため、東大門では最低50枚1ロットから洋服をオーダーできる。中国の相場が300~400枚ということからも、いかに東大門が小ロットかわかるだろう。
2つ目が、圧倒的なスピードだ。東大門市場では、企画から1週間で完成品が店頭に並ぶといわれるほど、洋服の生産スピードが速い。
これは周辺に工場が集積しているため、洋服作りに必要なボタンやタグ、ファスナーなどがすぐに集められることが理由だ。場内をバイクで一周すればすべての部品が調達できてしまうほどで、洋服を作るための機能が2キロ圏内にすべて揃っている。
ちなみに、工場から東大門市場も近いため物流にも時間がほとんどかからない。

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(photo:alexandrumagurean/Gettyimages)
そして最後の3つ目が、リーズナブルな価格。
物流コストを低く抑えられる上、デザインにもあまりお金をかけないのだ。細部にこだわるのではなく、少しずつパターンを変えながらたくさんの商品をひとまず完成させる。
それを東大門市場で販売し、売れたものだけを再生産するという「マーケットイン」の発想なのだ。
ちなみに、売れなかった洋服は再生産されることがない。そのため、ECサイトが商品を調達できず、注文した商品が勝手にキャンセルされることが稀に起こってしまう。
こうした独自の生態系によって、多い日で1日に1000点という新商品が東大門市場で生まれている。そしてそれをイチナナなどの小売企業が買い付け、日本の消費者のもとに届けられているのだ。
アパレル「新潮流」の兆し
ただし、東大門市場の独自性がこの先もずっと維持されるとは言い切れない。
スマホ半導体などのテクノロジー製品が、韓国から中国に移動しているように、ユニークな東大門市場の特徴もまた、中国に移り始めている。
「ここ数年で、少しずつ東大門と同じクオリティのアパレルマーケットが中国でもいくつか生まれ始めました。ECサイト仕入れ先も韓国からコストの低い中国に移り始めています」(イチナナキログラム 塚原健司社長)
代表的なのは、アリババグループの本拠地としても知られる浙江省杭州と、香港北西部にあたる広州だ。
杭州にあるマーケットは、アリババの主力ECサイトタオバオ」にちなんで「タオバオ村」と呼ばれ、かつての東大門のように、急増しているアパレルEC業者からのニーズに市場全体で応えている。
また広州は3つの商圏に分かれており、その全てを合わせると世界最大規模のアパレル卸売市場になるともいわれている。

購入された商品は、卸売店の前で積み上げられる。

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(photo:Zhang Peng/Gettyimages)
今や世界の安価な商品を、ECを通して簡単に手に入れることができるようになった。
そして、そうしたオンラインショップに若者が集まり、店舗に足を運ぶ頻度が少なくなるのは、当然のことなのだろう。
2018年9月、日本のファストファッションブームの象徴だったH&Mの銀座店が10年の歴史に幕を下ろした。
2017年10月にはフォーエバー21の旗艦店である原宿店も閉店。トップショップやギャップ傘下のオールドネイビーもここ数年の間に日本市場から撤退している。
均質的なファストファッションから、世界中の洋服をECで手にいれる時代へ。アパレル界は少しずつだが確実に変わり始めている。
その変化の兆しを逃さないためにも、日本で動きだした小さな潮流から目が離せない。

Newspicks より
(執筆:高橋智香、編集:泉秀一、デザイン:國弘朋佳)

令和元年 トレンド広告(KNOWLEDGE 様より)

Amazon広告で今攻めるべき理由と、その手法のすべて

こんにちは。

今ではすっかりEコマースのご担当者だけでなく、どの業界・業種のマーケティングご担当者様が避けて通ることができなくなった、巨大なメディアAmazon

今回はその背景や基礎から解説してまいります。

 

 

 

1.2019年、『Amazon 』はなぜ今始めるべき?

AmazonGoogleYahoo!を含めた国内メディアサイトの中でも、デスクトップでは第6位、モバイルでは第8位のメディア・パワーを持っています。(2018年12月 Amazon 資料より)

Amazon デスクトップのメディア・パワー

Amazon モバイルのメディア・パワー

でもこれだけでは、Amazon の広告がなぜこれから伸びるのかわからないですよね。

そこで、アメリカにおける「Facebook/Google/Amazon 各広告媒体の期待値」のアンケート結果をご覧ください。

アメリカで今後いちばん広告支出を増やすとされている媒体が『Amazon』?なぜでしょうか?

 

実はアメリカでは、2015年にAmazonから商品検索を始める数が、Googleからの検索数を上回りました。

つまり「商品の検索エンジン」として、既にAmazonGoogleに取って変わっているということ。

となればGoogleはもはや商品を検索して購買する場ではなく、

これらの”伝統的”な手法の効果が、薄らいでいるのです・・・!

 

日本のマーケティングの数歩先をゆくアメリカは、日本の未来の姿でもあります。

近い将来日本にAmazon の波が押し寄せて、波に乗れた企業はEコマースのブルーオーシャンで大成功を収め、乗り遅れた企業はレッドオーシャンで苦しむという未来が予想できますよね。

まだAmazonに本腰を入れていない方は、2019年にはぜひにご検討いただくべきです!

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2.『Amazon Advertising(Amazon広告)』の強み

Facebook広告、Google広告と比較したAmazonの強みとはなんでしょうか?

それぞれを一言で表すとこのようになります。

どういう意味かといいますと、

正確なユーザーデータを持つFacebookを使えば、人の興味・関心にあわせて広告配信できる。

対してGoogleは、人が何かを検索するキーワードのデータを持っているので、よりニーズが具体的な顕在層へ広告配信が可能です。

そしてAmazonはというと、もともと商品を買いたいと思う人が集まっているメディアなので、Googleで商品検索する層よりもより購買意識の高い層に広告配信できることが強みとなります。

 

商品を購入するまでの顧客心理を表すAISASモデルとあわせて考えるとわかりやすいです。

 

実際に、アメリカのEC売上上位500サイトのデータによると、(検索エンジン等から流入した)ECサイトの平均コンバージョン率(CVR)が3.32%に比べ、

Googleで「検索する層」とは非にならない購買意欲の差を実感しますね。

 

まとめると、『Amazon Advertising(Amazon広告)』の強みは「購買意欲の高い層にアプローチできること」

そのため、購買意欲の高い層が商品検索をしているメディア(=Amazon)で商品を掲載しないこと/Amazonのプロモーションを粗雑にすることは、B2C、B2Bに関わらず販売機会損失のリスクとなり得ます!

Amazonの波に乗り遅れてる場合では・・・!

少しでも早くAmazonを自社プロモーションで使いたい! 詳細を知りたいという方は、こちらからお問合せくださいませ。

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さてここからは『Amazon Advertising(Amazon広告)』の概要と始め方をご説明させていただきますね。

 

3.『Amazon  Advertising(Amazon広告)』の種類

Amazon Advertising(Amazon広告)』には2018年12月現在、3つの広告商品があります。

「スポンサープロダクト広告」「スポンサーブランド広告」「商品ディスプレイ広告」です。

 

■スポンサープロダクト広告

商品検索結果ページ等に表示されて、広告をクリックすると商品詳細ページに遷移するのが「スポンサープロダクト広告」。ユーザーの検索キーワードでターゲティングを行います。

検索結果に連動して他の商品と同じように自然に表示されるネイティブ広告ですので、検索キーワードと関連性がいのが特徴。ROAS(費用対効果)もとても高いため、Amazon Advertising(Amazon広告)をはじめるならスポンサープロダクトからスタートするのがお勧めです。

キーワードターゲティングは、Amazonが自動ターゲティングを行う「自動(オート)」と、自分で運用を行う「手動(マニュアル)」から選択できます。はじめは「自動」で配信しても、検索クエリ(ユーザーが検索するキーワード)を分析しながら、ゆくゆくは「手動」に切り替えていく方が費用対効果を高められると思います。

 

■スポンサーブランド広告

検索結果の上部に表示されて、広告をクリックすると専用のランディングページやブランドストアに遷移するのが「スポンサーブランド広告」。ユーザーの検索キーワードでターゲティングを行います。

キーワードターゲティングで検索結果に連動して、複数商品やロゴをキャッチコピー付きで表示される広告です。ブランドや商品ラインナップの認知度向上が期待できます。

モバイルからの検索では視認されやすいため、商品をPCから細かく比較するユーザーではなく、空き時間にネットサーフィンしているような方に刺さるかもしれないです。ビッグキーワードの入札を強めてみてもいいですね。

 

商品ディスプレイ広告

商品詳細ページ等に表示されて、広告をクリックすると出稿商品の詳細ページに遷移するのが「商品ディスプレイ広告」。商品やユーザーの興味・関心でターゲティングを行います。

特定の商品やユーザーの興味・関心によってターゲティングするので、関連商品などのクロスセルやアップセル、または競合他社からの流入が期待できる広告です。

直接購入に結びつけるというよりは、売れ筋商品や認知度拡大したい商品に絞って配信する方が多いそうです。

 

それぞれに特徴があるAmazon Advertising(Amazon広告)。

もし運用をご検討のうえでご不明点などございましたら、お気軽に弊社にお声がけくださいね。

4.『Amazon  Advertising(Amazon広告)』を始めるにあたって

最後に、Amazon Advertisingを始めるにあたって、必要なことをまとめます。

前提としてAmazon Advertisingは「Amazonに出品している商品」の売上を拡大するサービスですので、広告主がAmazonに商品を出品している必要があります。

 

■スポンサープロダクト広告/スポンサーブランド広告の始め方

大口出品者、取引会社、代理店、または卸・問屋経由のメーカーが広告を掲載できます。

スポンサープロダクトかスポンサーブランドを始める方法は以下の2通りです。

  1. 大口出品者の広告主が管理システムのアカウントを作成する
  2. 取引会社、代理店、または卸・問屋経由のメーカーが代理運用する場合は広告用のAmazonアカウントを作成する

 

1.広告主が以下の管理システムを持っている場合

該当管理システムのメニューから「広告/広告キャンペーンマネージャー」を選択すれば広告スタートできます。

<管理システム>

  • セラーセントラルの出品用アカウント
  • ベンダーセントラルのアカウント
  • e託販売サービスのアカウント

 

2.取引会社、代理店、または卸・問屋経由のメーカーが代理運用する場合

広告用のAmazonアカウントの作成が必要です。

スポンサープロダクト広告の場合はhttps://advertising.amazon.co.jp/products/sponsored-productsのサイトから、

スポンサーブランド広告の場合はhttps://advertising.amazon.co.jp/products/sponsored-brands

のサイトから、「広告を始める」を選択し、「代理店

 

代理申請している取引会社の情報(ベンダーコードは任意で設定)を入力した後、アクセス権をリクエストします。

通知メールに沿って確認と、取引会社から承認された後、アカウント審査が行われ、完了後にアカウントが開設されます。

 

■ディスプレイ広告の始め方

Amazon で商品を販売している企業も、販売していない企業も出稿できます。

Amazon DSP を利用中の広告主は、自社あるいは代理店にてキャンペーンの出稿・運用が可能です。

ベンダーセントラルのアカウントを持っていれば、そこからも出稿・運用が始められます。

 

■新規でディスプレイ広告開始の申請を行う場合

https://advertising.amazon.co.jp/products/display-adsのサイトから「利用を開始」選択し、名前、メールアドレス、関連業種・カテゴリー等必要な項目を埋めて情報を送信します。

登録したメールアドレス宛にAmazonから随時連絡が来て、マーケティングのゴールを確認しながら進めていくような流れです。

5.Amazon Advertisng(Amazon広告)の説明会実施中♪

弊社では、Amazon Advertising(Amazon広告)の運用代行も取り扱っております。

「もっと詳しく知りたい!」という方へ、貴社へお伺いする説明会も実施しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

純粋にAmazon広告に興味がある!広告してみたい!という方は下記からお問合せください。

いよいよ。動画でアジアが一つになるか?動画配信サイトC Channel

元LINE社長の森川亮さんが、動画配信サイトC Channel (Cチャンネル)を2015年春に立ち上げ、ここまで順調に成長している。キャッチフレーズは、「女子のための動画ファッションマガジン」。1分ほどの動画視聴で、ファッションやヘアメイクなど、若い女の子達の関心情報を手軽に取得できる。

 27日に行われる東京ガールズコレクションとの協業や一般ユーザーへの投稿権限の拡大、インバウンドをにらんだ多言語対応など、話題が目白押しだ。

 日本のファッション、将来的にはアジアのファッションのトレンド発信プラットフォームをめざし、初年度から世界展開に向けてひた走る。立ち上げの狙いと現状、今後の構想を、森川さんに聞いた。繊研新聞2019/04/18より

 

若い世代にターゲットを絞り、かつ影響力のあるメディアはあまりありません。若い人がテレビや雑誌を見ない時代ですからね

 

■ファッション、ヘアメイク、フードなど女性のライフスタイルを動画で配信している。事業立ち上げの背景は?

ファッション業界の変化があります。これまでファッション企業は、洋服にお金を使う年齢層が上の世代に広告費を投資してきましたが、20代前後の若い世代を育てる必要性を感じていた。

一方、若い世代にターゲットを絞り、かつ影響力のあるメディアはあまりありません。若い人がテレビや雑誌を見ない時代ですからね。

さらに、パソコンで見ることを想定した動画配信サイトはあっても、スマートフォンスマホ)専用の動画配信サイトは、まだ少ないです。パソコンは横型表示が標準ですが、スマホは縦型でないとフィットしません。シーチャンネルの主なターゲットは、10代後半~20代後半です。動画の形・向きも、縦型で設計しています。

■サービス概要を改めて。

ファッション、メイク、ヘア、ビューティー、フードなど7つのカテゴリーがあり、“クリッパー”と独自に呼んでいる女性の投稿者たちが、スマホで撮った動画をあげています。クリッパーは、常時100人ほどいて、基準は、見た目の可愛さ、やる気、そしてインターネット上での拡散力。

中には、かつてタレント事務所に所属していたモデルやタレントもいる。年齢層は、ターゲットと同世代です。自分の日常生活やライフスタイルそのものを仕事にしたい人は増えている。編集者兼モデルのような働き方です。

最近は海外からの投稿が増え、1日の新着は当初の10本から20本に増えています。累計本数は2500本ほどでしょうか。投稿本数を確保するため、クリッパーには多少の支払いをしているのと、人気ランキングでインセンティブを付けています。

FotorCreated

■海外というのは?

現地のエージェントと契約するなどして、ニューヨーク、ソウル、台北シンガポールバンコク、ドバイに拠点を作り、各地で(現地語や日本語で動画をアップする)クリッパーが稼動し始めています。国内は東京が中心でしたが、札幌、福岡エリアから投稿があがってくる環境が整い、関西でも間もなく立ち上がります。

グローバルなスケールで、若い女性の投稿ネットワークができてきた。特にソウル、台北は、現地の有名人やインフルエンサーをクリッパーに起用しているため、現地の一般ユーザーが見るモチベーションは大きい。世界中から投稿され、また世界中から見に来る、と言う構図です。

次のステップとして、一般ユーザーも参加できるようにします。これまでクリッパーに限定していた投稿権限を一般にも公開します。9月27日の東京ガールズコレクションTGC)、同23日の関西コレクションが皮切りです。

Cチャンネル専用のビデオカメラ・編集アプリ「C CAMERA」を無料で公開し、それを使って誰もが投稿できるようになります。撮ったものをアプリ内で編集し、ダイレクトにサイトに投稿できる。手軽で簡単です。TGCでは、自撮りでコーディネートを投稿してもらい、ファッションリーダーにスタイルチェックしてもらうことを考えています。

カメラアプリが広がれば、テーマを投げ掛け、それに応じた動画が寄せられてくるイメージを描いています。ある食材を使った料理やレシピを募集するとか、地元の美味しいお店を紹介し合ったりするとか、アメリカ西海岸ファッションが流行ったら実際に現地のスタイルを投稿してもらうとか、です。使い方は色々考えられます。

■スタート当初は、コンテンツの質を保つため、一般ユーザーの投稿に慎重だったと思うが。

森川_より
「PVやスケールを狙って、刺激的な物や微細な部分に傾いていくと、海外で通用しない。ライトな使われ方でもいいから、リアルな生活がハッピーな人を集め、早い段階で海外へ出ていく」と森川氏

大きく成長するサービスというのは、一般ユーザーの取り込みがなければありえません。半年運用して、マナーが整ってきたと思い、一般公開に踏み切ります。

仕組みから考えても、それほど荒れるとは思わない。投稿側からすると、自分のアカウントにフォロワーが増えない限り、投稿動画を見てくれる人も増えていきませんから。閲覧側は見るコンテンツを選別する。フォローしているユーザーのつぶやきが自身のタイムラインに表示される、ツイッターと同じ方式です。

加えて、個人IDに紐付いていますから、変な動画はあげにくいし、そういったものは自然淘汰される。インスタグラムにも、変な写真あげにくい雰囲気があるでしょう。あれと一緒です。

またアルゴリズムでも、求められる物は表示され、求められない物は深いところへ沈んでいく設計になっています。アルゴリズムとしては、ビッグデータ分析の専門家と連携することも計画している。

■これまでの推移をどう評価しているか。

ここまで順調に推移していて、動画再生数は8月が250万回、今月は400万回ペースで推移し、12月には1000万回を見込んでいます。ニュースアプリのスマートニュースに、コンテンツが認められ、動画が掲載されることも増えてきた。

見られるか見られないかは、テーマや出ている人によって差が大きいです。最近だと、原宿界隈にオープンしたばかりの人気店のレポートや、ヘアメイク、プチプラメイクのハウツー、アパレルの展示会の秋の新作紹介などの人気が高かった。

カメラアプリと配信サイトのアプリは8月にリリース済みです。本格的に告知していないので、ダウンロード数はこれから、というところですが、9月末のTGCが一つのきっかけになります。

 

人間というのは、楽な方へ楽な方へ流れるもので、文字なしで情報伝達が成立することがわかれば、動画の有用性が広く認知されるようになる

 

■動画ごとのクリップ数やお気に入り数を見ていると、いわゆる他のSNSと比べると、あまり多いという印象は受けないが。

ユーザーは、リアルな生活が充実している人が多いので、見るには見るが、あまり参加しません。いわゆるウェブメディアは、インターネットに傾倒しているユーザーが主役なので、参加姿勢が非常にアクティブ。

一方のCチャンネルは、さらっと見られています。積極的に関わろう、とかではない。外側から見える指標は、それほど大きい数字ではありませんが、再生数がその傾向を示しています。

一般的にウェブニュースは刺激的な物が多くなりがちです。PV数やスケールを求めるとそうなってしまいます。シーチャンネルは、リアルな生活が常にハッピーな人を集めたい。刺激的な物に傾いていってしまっては、海外で通用しません。日本人は細かいことを気にしますが、それは世界的に見ると特殊です。

海外の多くの国ではそれほど細かい芸やうんちくを気にしないし、日本でPVが取れている話題では盛り上がりません。国内ではライトにやって、早い段階で海外に出て行きたいと考えています。

動画で想定されるコミュニケーションと言えば、ファッションコーディネートのアドバイスをし合うような悩み相談、ペット、ラーメン、城好きのサークルなど。他には、服作りの工程を見せたり、プロを目指すダンサーが踊りをアピールしたり。

当初は、それぞれの業界で既にプロになっている人やそのステージを目指す人がアピールする場ですが、ゆくゆくは趣味のつながりの世界へと変わっていくと思います。動画投稿の敷居は今後、確実に下がっていきます。

人間というのは、楽な方へ楽な方へ流れるもので、文字なしで情報伝達が成立することがわかれば、動画の有用性が広く認知されるようになるはずです。

世界トップレベルの動画配信サイトは、月間再生数が1~5億回。来年にはこの水準に躍り出る見通しです。

■タイアップや広告出稿も増えている。

スタート当初は、動画ブログのような体裁でしたが、今はタイアップでメディアや企業の参加が増えています。

ViViやnon・no、Zipper、OZ magazine、Tokyo walkerといった雑誌、@cosme楽天トラベルといったサイトなど、ブランドとしての参加です。また広告として、クロスカンパニーやローソン、マルコメなどが出稿しています。

■文字や静止画にはない、動画の良さ・特徴とは?

サイトカラーと共通のイエローが目を引く原宿のオフィス

ヘアメイクやグルメは動画の特徴が生きやすいです。ヘアアレンジが出来上がっていく過程は静止画よりずっとわかりやすいし、飲食店なら出来上がった料理だけでなく調理過程まで届けることができます。

ファッションを考えると、縦長のサイズは全身コーディネートが収まり、相性が良いです。

カメラアプリの一般公開を機に、アパレルショップによるコーディネートの投稿が増えるでしょう。その他、ヨガの先生がオンラインで教室開いたり、タレント志望者がアピールの場に活用したり、教育の場やスターが生まれる場にもなっていきます。

来年には、GPSで位置情報と連携します。街歩きをしている時にスマホに通知が届き、近くの飲食店のお薦めメニューが動画で流れるなど、そういったことが可能になる。来月には英語、中国語に対応します。これは海外現地ユーザーを増やすことのほか、インバウンドビジネスを想定しています。

通常、動画にはテキストテロップを入れています。電車内など音を出せない公共の場でも楽しんでもらえる他、外国語対応する際に、翻訳作業等を簡単にするためです。

現状、検索機能はあまり使われていません。サイトを訪れたユーザーはまず、流行りのトピックの動画を見ます。一本見たら、関連動画が周辺に表示されるので、それらを連なるように見ていきます。

来年GPSに連携したら、位置情報との関係で動画に触れたり、またSNSのような感覚で友達のおすすめ動画を見たり、むしろそういった広がりをイメージしています。

 

世の中的には、ゆるいものを期待しています。カフェみたいなゆるさに共感するんです

 

■ファッション企業の広告も出ている。広告主のメリットは?

若い層や今まで関心や接点が薄かった人にアプローチできること。そして、動画を安価に作れることです。

完成動画のオール・ライツは、当社が持っています。広告主はCチャンネルでアピールできるのはもちろん、自社のホームページやSNS、店頭サイネージ等で流すことができます。ウェブ広告は、バナー広告が見られなくなり、文字広告が読まれなくなっています。

動画が安価に作れ、それが制限無く使えるのは魅力的なはず。広告費は月100万円で、動画制作4本分が含まれています。動画は、外注してプロに作ってもらうと、その価格水準はまだまだ高いので、制作費だけ考えても安い、と言われます。

出演するクリッパーたちは、特定の事務所に所属しないフリーの子です。配信や放映の権利がややこしくない、という以外にも狙いがあります。有名人を起用するより、メッセージを届き易くなるのです。世界的な知名度のある有名人でもない限り、そこそこの有名人が語っていても、嘘っぽい。

自撮りだと、動画を見ている方が出演者に話しかけられているように感じられます。人って、テレビカメラを向けられると、姿勢や口調が固くなってしまいニュースキャスターっぽくなるんですよね。自撮りだと体がリラックスするから、出演している方に無理がないのです。

すると、見ている者にメッセージがすっと入ってくる。世の中的に、過度なマッチングに疲れている部分があり、ゆるいものを期待しています。カフェみたいなゆるさに共感するんです。

マネタイズは基本、広告収入を考えています。この間、ネイティブ広告が話題ですが、広告主である作り手の意識が出過ぎているように感じます。広告は面白ければ、見てもらえるので、そこを追求し、自社で作っていきます。

これまでのECが安い物を大量にある選択肢の中から探す購買だったとしたら、動画広告でロイヤリティーを感じてもらい、高くて少量の物、ここにしかない物を購買に結びつけることができる、と考えています。

そのほかには、自社でECを手掛ける、という方法もあるかもしれません。

Cチャンネルはアジアを押さえたい。アジアで日本は人気があるので、それを強みにブランド認知を高めます

 

■課題は?

強いて言うなら、動画の視聴は、通信費が高いこと。特に、若い人が気にする部分。ただし、動画コンテンツは中毒性が高いので、見始めると、定着してもらえます。環境的にはwifiの利用が浸透していますしね。

■ファッション業界では「服が売れない」と言われるが、これについてどう思うか?

親近感や気楽さが求められているのではないでしょうか。若い人は、店員さんが商品を売ろうとしていると近付かない、と言います。一見カフェと見せかけ、ゆるい空間の中で結果的に買い物している、それくらいがちょうどいいのでは。いかに長期戦で臨むか、でもあります。

加えて、いかに海外に出て行く道筋を作るか、もポイントでしょう。これからアジアのマーケットは一つになります。Cチャンネルはアジアを押さえたい。アジアで日本は人気があるので、それを強みにブランド認知を高めます。

森川_たて
動画×ファッションの掛け合わせで、日本を軸としたアジアのトレンド発信拠点をめざす

エンターテイメント業界を見ると、韓国の音楽や映画がインターネットを通じてアジアに広がり、日本は先を越されました。一方で、ファッションの分野は、アジア圏で圧倒的に支持を集める国がまだ定まっていません。日本のファッションは国産を見ても作りがしっかりしていて、その価値が認められています。

エンタメ業界と同様のことが起こる前に、日本のファッションカルチャーを発信するプラットフォームを作り、海外へ出て行きます。アジアにも色んなファッションのテイストやグループがあるでしょう。その中でいかに、日本を含むアジア系のファッションが好きなグループを捉えていくか、を考えています。

来月には中国でサービスを開始します。ユーザー数は、来春には海外が日本を上回る見込みです。

■今後のイメージは?

世界で通用するメディアブランド。Vogueのカジュアル版みたいな。そこに載っているのは世界のトレンドで、24時間投稿する人と見に来る人がいて、地球とともにぐるぐる回り続けているイメージです。

繊研新聞より引用(テキスト=小平麻由)

 

いよいよ!