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FASHIONを通して、毎日をハッピーに。 世界の人々にそんな毎日を届けたい。 そんな仲間の集まる会社の社長記録です。

今年はECが伸び悩む

新年初のブログ

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2016年、破壊の年から2017年からは新たなゴールに向う年に。
 
 一昔前には『フィットや風合いは現物に触れないと解らないから衣料品のECには限界がある』と言われたものだが、カタログ通販やTVショッピングの衣料品は90年代半ばから急伸して08年にはECも加わって衣料品流通の9%を占めるまで広がり、16年には15.8%まで拡大している。近年はスマホの小さな画面で衣料品を購入する人が急増しているのだから、この懸念は杞憂だったのだろう。だからと言ってECがこれまでの勢いで伸び続け、衣料品流通の二割三割(15年度で9%強)を占めるようになるのだろうか。
 何度も指摘しているように、今年はトレンドサイクルの切り替えシーズンとなってデザインと装飾が復活し緩いフィットがニートに戻るため、久方ぶりに買い替え需要が期待できる反面、これまで何シーズンも続いてきた'定番'的商品の売上が細って新たなデザイン物に分散する。
 これまでアパレルのECが急伸して来れたのは、ほぼ6年も続いたベーシックトレンドのお陰でフィットや風合いを実見する必然が薄く、とりわけ過去3年は'ノームコア'旋風でフィットがすっかり緩くなった事もECでの購入を後押ししたと推察される。それが一転して新たなデザイン物が台頭しフィットも細くなるのだから、店頭に行って試してみないと購入に踏み切れなくなる。ゆえに『今年はアパレルECが伸び悩む』リスクが懸念されるのだ。
 アイテムが限定されフィットも仕様も安定したシングルライナーはともかく、コーディネイトやトレンドを訴求する大多数のブランドはこの変化に戸惑う事になる。店舗小売業にとっては反撃のチャンスとなり、ECアパレルにとってはフィットや風合いを実感出来るショールームストア展開の契機となるに違いない。久方ぶりのトレンド大転換は店舗販売とECの両者に転換を迫り、ショールームストアを軸としたオムニチャネル化が急伸する事になるだろう。
 
ファッションビジネスコンサルタント
株式会社 小島ファッションマーケティング
小島 健輔 より
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